Go for私たちのめざすもの
なないろ製作所は2019年7月に法人設立、オンダ製作所グループの特例子会社として2021年3月に認定を受けました。
ここで働く社員は知的障がいや精神障がいを持っており、苦手なこと・得意なことがはっきりとしています。苦手なことはフォローし、得意なことを生かせる環境があれば、きっとすばらしいアウトプットが生まれるはず。そのような考えから、一般社団法人 光陽福祉会との連携により新設した専用の作業所で、主にオンダ製作所グループ製品の組立作業や梱包作業を担っています。
障がい者の方々が主役となって働く「場」と「仕組み」をつくり、誰もが当たり前に自分の個性や強みを発揮できる地域社会の実現に貢献していく。
それが私たちのめざす姿です。
Thought社名・ロゴマークの想い
「いろいろな人や働き方、それぞれの個性が集まり、
同じ目的・方向に進んでいきたい」そんな想いを込めました。
Storyなないろの話
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きっかけは地域福祉施設との縁
なないろ製作所は「ハンディキャップがあっても、得意なことを生かせる職場環境をつくれば、もっと多くの人が生き生きと輝ける」との思いを持った代表の恩田が設立した会社です。実はそれまで、オンダ製作所として障がい者雇用に取り組むも、ノウハウが乏しく定着しづらいという課題がありました。しかし『日本でいちばん大切にしたい会社』の著者・坂本光司先生との出会いを機に、地域社会との調和・協業への思いをより強くし、2014年に岐阜県関市の障がい者支援施設「岐阜県立ひまわりの丘第三学園」へ内職業務を委託。翌2015年にはオンダ製作所工場内に専用スペースを設け、週2日・3~6名の来社による作業実習を開始したのです。
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よりよい環境整備のために特例子会社化
そんな中、2017年に一般社団法人日本バルブ工業会主催の障がい者雇用企業(サンアクアTOTO株式会社)工場見学に代表の恩田とオンダ製作所の下野が参加。あらためて課題や改善のヒントを得た後、縁のあった岐阜市の障がい者支援施設「一般社団法人光陽福祉会」ともパートナーシップを結び、2018年から週5日・6名の来社による作業実習と内職業務の委託を開始しました。知的障がいや精神障がいのあるメンバーはそれぞれの得意な作業で能力を発揮し、グループの大切な戦力へと成長。そこで、メンバーがより働きやすい環境を整備しようと2019年に新作業所を建設し、オンダ製作所グループ特例子会社「なないろ製作所」として新たなスタートを切りました。
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企業としての継続的な成長をめざして
いま、働き方の価値観がますます多様化しています。これからの私たちに必要なのは、従来の常識にとらわれず、誰もが幅広い選択肢を持てること。一人ひとりの能力や意欲に応え、理解と協力を深めながら、新たな仕事やマネジメント手法を生み出せば、可能性はどんどん広がっていくでしょう。障がいを持ちながら働くことも、特別ではありません。なないろ製作所は今後も一人ひとりの「できること、得意なこと」を追求し、オンダ製作所グループの一員として継続的な成長を図ります。
Support取り組み
ひと口に障がいがある方といっても、内容や置かれている状況はさまざま。
一人ひとりに合った配慮やサポートをし、本来の能力を発揮できるようにしたいと私たちは考えています。
- 業務指示や作業手順の見える化
- 体調や状況の変化に応じた業務量の調整
- オンダ製作所から専任のジョブコーチ派遣
- トイレに非常事態を知らせるブザー設置
- 改善活動の実施
- 安心・安全カメラ設置
- 現場の状況や作業者に合わせた治具の製作・活用
Key person支える人/ オンダ製作所ジョブコーチ
本当の支援は、創意工夫で
一緒に働きやすい環境を作っていくこと
オンダ製作所で長年、組立業務に携わっていましたが、なないろ製作所の立ち上げにともない、ジョブコーチとして着任しました。当初は誰に何を、どの程度支援したらいいのかが分からず悩みましたが、あるとき気づいたのです。「できる・できない」を勝手に決めつけていたのは自分なのだと。本当の支援は、一人ひとりの目線に立って困りごとを理解し、創意工夫で一緒に働きやすい環境を作っていくこと。うまくいかなければ、また改善すればいい。この捉え方は、障がいの有無に関係なく、すべての職場に当てはまることだと思います。なないろ製作所で得た経験やノウハウを今後、オンダ製作所グループ各社と共有し、生かしていきたいです。
今まで当たり前だと思っていたことが、
実は一面から見た事実に過ぎないと気づかせてくれました
ジョブコーチの役割は、障がいを持って働くメンバーを職場でサポートすることです。一人ひとりの個性や、その時々の状況に合わせて作業の方法を考えたり、環境を整えたり。臨機応変さと柔軟な発想が求められますが、そのぶん、やりがいや新しい学びがあります。たとえば、ここではあいまいな指示は通用しません。繊細な人も多く、声かけや関わり方に難しさを感じたことも。今まで当たり前だと思っていたことが、実は一面から見た事実に過ぎないと気づかせてくれました。
今後も支援者と連携しながら、メンバーが安心して業務に取り組むことができ、ここでずっと働きたいと思えるような環境づくりに努めていきます。そして、なないろ製作所をオンダ製作所グループの中でなくてはならない存在にすることが目標です。